約1年ぶりに予算委員会で質問に立ちました

約1年ぶりに予算委員会で質問に立ちました。

冒頭、石原新大臣に対して、甘利前大臣からどの程度の引継ぎがあったか問い質したところ、「電話で20分間」との答えでした。石原大臣は経済財政政策の司令塔(成長戦略も担当)であり、TPPはもちろん、マイナンバーや個人情報保護制度も担当しています。

特にTPPは、甘利前大臣が各国との交渉を一手に引き受けており、甘利氏のブログには、「TPP交渉では、半分以上は事務方を排して1対1で行った」と書かれていて、甘利氏しか知りえないTPPの交渉内容をわずか20分間の電話でどうやって引き継ぐのか?不思議でなりません。

TPP合意の中で最も「敗北」した分野と言われる「知的財産権(特に著作権)」について、
①著作権保護期間の50年から70年の延長
②著作権侵害罪の一部非親告罪化
③著作権への法定賠償制度の導入
等についての見解を問いました。

特に「法定賠償制度」は、民法709条の「補填賠償原則」に反するため、法学者の間では、「我が国の法体系上認められない」との意見が大勢を占めており、民法を所管する岩城法務大臣にそのことを問い質しましたが、全く答えることができませんでした。

安倍総理は「TPP関連の国内法整備は今国会中に行いたい」と発言しておりますが、著作権法改正案は法務省や内閣法制局と揉めており、未だに法案ができていません。このような状態で、本当にTPP合意を実現できるのか?極めて疑問です。

本日は、法務大臣の答弁が迷走し、ほとんど議論が前に進みませんでしたので、著作権の問題は引き続き取り上げてゆきたいと思います。