【欧州出張報告その4(フィンランド公共放送)】

【欧州出張報告その4(フィンランド公共放送)】

【欧州出張報告その4(フィンランド公共放送)】

フィンランド公共放送「YLE」(日本のNHKに相当)を訪ね、イスモ・シルヴォ副社長はじめ幹部と意見交換しました。

フィンランドでは日本と同じく、テレビ設置者が負担する受信料制度を採用してきましたが、支払い率の低下に悩まされ、2013年から全世帯が負担する「公共サービスメディア料」(特別税)に切り替えました(YLEが徴収せず、国が税金と併せて徴収します)。

その金額は所得に応じて異なります。年収1.4万ユーロ(165万円)以下の世帯は免除。それ以上の収入のある世帯は、個人所得の0.68%を支払い、上限額は年163ユーロ(1.9万円)となっています。(NHKの受信料は年間1.5万円)

「日本では、税方式は国営放送化につながり、放送番組への政府の介入を心配する声が強い。そういう心配はなかったのか?」

と質問すると、

「もちろんそういう議論はあったが、公平に徴収するほうを優先した。政府の介入を許さないための様々な自主規制を設けており、今のところそういう心配はない。」

とのことでした。

国会には、YLEを監督するための「監査委員会」が設けられ、政党の所属する議員数に応じて委員が任命されています(21名)。

監査委員会はYLEの経営を執行する7名の理事を任命します。理事は全て外部の人間(理事長はヘルシンキ大学元学長。他6名は企業経営者)で、任期はなく、欠員が出る度に公募により選任するそうです。

YLE会長は理事会が任命するが、任期はなく、定年まで勤めるのが慣例。現会長は民間放送の記者出身。前会長は8年間務めて定年退職。内部昇格の例もあり、4代前の会長はYLE出身者だったそうです。

「政府与党による会長人事や番組内容に対する介入はないのか?」

との問いには、

「国会の監査委員会は全政党がメンバーであり、その心配はない。」

とのことでした。

日本のように、「官邸によるNHK会長人事や番組内容への介入」が疑われること自体、誠に恥ずかしいことだと感じました。

 

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