選択的夫婦別姓に対する「国民の意見」とは?~11月13日衆議院法務委員会(その2)

菅総理や上川法務大臣は、選択的夫婦別姓について問われると、オウムのように「国民の間に様々な意見があり、国民各層の意見を幅広く聞いてまいります」と繰り返しています。

しかし、菅総理や上川法務大臣が、賛否が分かれているという「国民の意見」の例に出すのは、平成29年に内閣府が行った調査結果です。

数年前に比べて、この問題における国民の関心は飛躍的に高まっており、国民とりわけ若い世代の意識は大きく変わっています。

先日公表された早稲田大学の調査では「選択的夫婦別姓に賛成70.8%、反対14.4%」との結果が出ています。

そこで、上川大臣に

「政府が5年に一度行っている世論調査を今すぐやるべきではないか?サンプル数はわずか2900で、予算もほとんどいらないはず」

と質問しました。上川大臣からは、

「今すぐに、予算もいることなので、いつと言うことを申し上げることはできませんが、よく考えて検討してまいりたい」

との答弁がありました。

サンプル数2900の調査など、政府がその気になればすぐにできます。一刻も早く、最新の世論調査を行い、それを「国民の意見」として判断の基準にすべきです。

また、「国会における議論の動向を注視してまいりたい」も決まり文句ですが、自民党以外の全ての党(公明党も含めて)は賛成であり、反対しているのは自民党のみです。

そこで、

「賛否が分かれているのは自民党だけだ。政府として既に2度も法案を提出しており、政府が自民党の議論を促すべきではないか?」

と質問しました。上川大臣からは、

「国会での議論を注視してまいりたい。またそのための努力をしてまいりたい」

との答弁でした。

「そのための努力」という言葉に、これまでの答弁よりも前向きな上川大臣の決意を感じました。

上川大臣は、2008年のインタビューで「私も選択的夫婦別姓については賛成で、そのために議員として活動してきました」と答えています。

菅内閣では、橋本聖子女性活躍担当大臣が前向きな答弁を行っており、法務委員会与党筆頭理事の稲田朋美議員からも前向きな提案があった今、このチャンスを逃してはなりません。

※質疑の模様です(動画)

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