【ヨーロッパ視察報告(その3)】ドイツの風力発電

【ヨーロッパ視察報告(その3)】

ライン・フンスリュック郡には300基(※)の風車がありますが、このうち18基を所有し運営している企業の社長とお話をしました。(※ドイツ全体で3万基。日本は2200基)

この風車は高さ164m、ブレード(羽根)の直径は131mで、2016年に設置した当時は世界最大の大きさだったそうです。発電量は3.3MWで、この風車1基で3000世帯のエネルギーを賄えるそうです。

3m以上の風が吹けば発電を始めるため年間3500時間の稼働が可能です。一昔前までは5m以上の風が必要だったため、せいぜい年間1000時間の稼働だったそうですが、急激な技術革新により年々性能は向上しており、今では十分ベースロード電源となっています。

現在、高さ200m、ブレードの直径200mの風車も開発中で、これが実現すれば8MWの発電が可能となります。これだけの高さがあれば、3mの風は常時期待できるし、ブレードがゆっくり回るため、騒音の問題も解消します。

以前は初期投資を回収するのに17年かかると言われていたものが、現在は10~12年で回収でき、今後更にその期間は短縮します。

太陽光発電が飽和状態の我が国にとって、まだまだ未開拓分野であり、技術革新が格段に進んでいる風力発電は大きく期待できるエネルギーであると確信しました。

この企業は社員数わずか10名のベンチャー企業ですが、日本への進出を検討しているとのこと。

日本における風車の普及に力を尽くしたいと思います。