西日本豪雨災害から2年、改めて誓う
西日本豪雨災害から2年が経ちました。
ちょうど2年前の今頃、7月6日から7日未明にかけて降り続いた雨で、岡山県だけで89名、西日本全体で296名の死者が出る大災害となりました。
国会開会中でしたが、国会には休会届を出し、岡山県内を駆け回り、政府に支援を要請するとともに、自らができることをやり続けました。
避難所となった岡田小学校(倉敷市真備町)でお会いした避難所・避難生活学会の榛沢和彦代表(新潟大学教授)との出会いは、私の政治家人生を大きく変えました。
「日本では災害が起こるたびに同じことが繰り返されている。それは、被災を経験した政治家がその教訓を活かしていないからだ。」
という言葉が胸に突き刺さりました。
「災害対策が世界で一番優れている国はイタリアです。イタリアを一緒に見に行きませんか?」
その言葉に飛び乗り、イタリアへ視察に行きました。
イタリアには「市民保護省」という防災専門の省庁があり、700名の職員が働いています。一方日本は、内閣府に100名ほどの職員がいるのみで、その大半は各省庁からの出向者で、2~3年も働けば、元の省庁に戻ってしまいます。これでは防災のノウハウは蓄積されません。
また、イタリアの「市民保護省」には、50の災害ボランティア団体に、それぞれ1部屋ずつ割り当てられ、スタッフが24時間365日常駐しています。いざ災害が発生すれば、例え夜中であっても30分以内に対策会議を招集され、2時間以内に救助や避難所の設営に向かいます。避難所の運営は、被災した自治体ではなく、国や近隣自治体が責任を持つ仕組みになっています。
こうした先進的な仕組みを日本にも取り入れるべく、この2年間、国会で主張し続けてきました。災害対策特別委員会や内閣委員会、総務委員会の質疑では数えきれないほどの提案を行い、衆議院本会議でも安倍総理に対して直接提言しましたが、今もって聞き入れてもらえません。
ちょうど2年後の今日、熊本はじめ九州各地で豪雨災害が起きています。今日から明日にかけて、日本中で豪雨災害が心配されています。
地球温暖化の影響による海水面の上昇により、これまでは「100年に1度」だった豪雨が、毎年発生しています。
改めて、榛沢代表の言葉を思い出しました。
「日本では災害が起こるたびに同じことが繰り返されている。それは、被災を経験した国会議員がその教訓を活かしていないからだ。」
2年経っても遅々として進んでいない現状に、不甲斐なさと申し訳なさしかありません。でも、ここで諦めるわけにはいかない。ライフワークと決めたこの仕事は、何があっても必ず成し遂げなければなりません。
2年後の今日、改めてここに誓います。