れいわ新選組山本太郎代表とマレーシアへ

マレーシアは昨年消費税を廃止した国。
消費税廃止に至った経緯や国民生活への影響などを調査するため、立憲民主党有志議員とれいわ新選組山本太郎代表、立命館大学の松尾匡教授らと一緒に2泊5日(機中2泊)の強行軍でマレーシアへ行ってきました。

マレーシアは、昨年5月の総選挙で1957年の独立以来初の政権交代が実現し、94歳のマハティールが首相に返り咲きますが、その公約の柱が「消費税廃止」で、翌月消費税は廃止されました。

今回の訪問では、財務副大臣、国防副大臣、首相経済顧問、財務省主税局長、経済省マクロ経済局長はじめマレーシア政府高官や、経団連、労働組合、シンクタンク等の幅広いメンバーからお話を伺うことができました。

マレーシアでは、1972年から売上・サービス税(SST)が導入されますが、課税品目が限られており、財務省は消費税(GST)の導入が悲願でした。2015年ナジブ政権によって6%の消費税(GST)が導入されますが、国民の批判が強く、ナジブ政権の汚職スキャンダル等も重なり、政権交代につながります。

正確に言えば、今回の税制改革は「消費税(GST)を廃止し、売上・サービス税(SST)を復活させる」というものですが、消費税(GST)の年間税収は443億リンギット(1兆1300億円)に対して、売上・サービス税(SST)は220億リンギット(5600億円)であるため、223億リンギット(5700億円)の税収減となります。(※マレーシア政府の歳入は2600億リンギット(7兆円))

昨年度の減収分の多くは、国営石油公社ペトロナスの特別配当で賄いましたが、今後は、砂糖税、出国税、海外資産課税、デジタル課税等で賄う計画です。

財務官僚や経団連からは、消費税廃止に否定的な声も聞かれ、財務省内では「売上・サービス税の課税対象を拡げる(事実上消費税に戻す)」ことも検討しているそうですが、与党政治家(財務副大臣、国防副大臣)からは、逆進性の強い消費税ではなく、贅沢品に限定された売上・サービス税が望ましく、税収減は「富裕層への課税強化」「経済成長による所得税・法人税の増収」「行財政改革による歳出削減」等によって乗り切ると言う強い決意をお聞きました。

また、特に強調されたのは、富裕層の脱税対策で、26万人の海外資産所有者に対して「自己申告プログラム」を導入し、未申告の資産が発覚すれば3倍の罰金が課せられる制度を導入するとのこと。

1990年以降、シンガポールや香港との所得税引き下げ競争の結果、マレーシア国民の13%しか所得税を払っていない実態(月収5000リンギット(13万円)以下の世帯は所得税免除)があり、累進性強化も含めた所得税改革への決意もお聞きしました。

在マレーシア日本大使館によれば、消費税廃止について国会議員が視察に来たのは初めてとのこと。今後この調査結果を広く国会議員間で共有し、「消費税引下げ」の実現に野党一丸となって取り組みたいと思います。