【欧州出張報告その9(ジュネーブ州議会)】

【欧州出張報告その9(ジュネーブ州議会)】

ジュネーブ州議会のヴマール議長を訪ね、お話を伺いました。

スイスは主権を有する26の州で構成される連邦国家で、人口1.5万~150万まで様々な州がありますが、各州にそれぞれ憲法があり、司法・警察・教育・福祉・産業等の分野で自治権を持っており、課税権や公用語の決定権もあります。ただし、憲法に基づき、各州間で税の再配分による財政調整は行われます。

スイス連邦政府は、7名の閣僚による合議体で、閣僚の任期は4年。大統領は7名の中から1年毎の輪番制で決めます。

スイス連邦議会は「国民議会」(定数200・各州人口比に応じて選出)と「全州議会」(定数46・各州2名)の2院制で、両院の議決に優劣はありません。選挙権・被選挙権とも18歳から認められています。

ジュネーブ州議会議員は100名(ジュネーブ州の人口は50万人)。州知事は選挙で選ばれた7名の参事(執行部)の中からトップ当選者がなるそうです。

重要な事案は、年4回実施する国民投票で決める「直接民主制」の国で、各州の決定も住民投票が多いそうです。国民投票は、①国民から発議する方式と②国会が決めた法律への賛否を問う方式があり、①は有権者10万人の署名で発議できます。

ジュネーブ州では、5Gについては、電磁波による健康被害を懸念する声が強く、連邦政府が行う調査結果が出るまでは、免許を出さない方針だそうです。