小田川決壊の現地視察 その①~堤防決壊の原因

小田川決壊の現地視察 その①~堤防決壊の原因

嘉田由紀子前滋賀県知事、今本博健京都大学名誉教授、大熊孝新潟大学名誉教授はじめ治水対策の専門家による小田川決壊の現地視察に同行しました。

国土交通省岡山河川事務所の今岡副所長、岡山県備中県民局の堀井建設部長の説明をお聞きしながら、小田川とその支流の末政川・高馬川の決壊現場を視察いたしました。

堤防が決壊した原因について、国土交通省や岡山県の説明は、

「決壊した8ヵ所はいずれも高梁川の水位上昇によるバックウォーター現象によって越水したもの」

とのことですが、河川工学の大家からは、

「現場を見る限り、それぞれ決壊した形跡が異なっており、丁寧に原因を究明する必要がある。調査委員会の議論の中味や提出資料については全て公開して欲しい。」

とのコメントがありました。

実際、現場近くに住む方に、決壊直前にスマホで撮影した動画を見せてもらうと、国土交通省や岡山県の説明とは違う水の流れになっています。調査委員会では、こうした住民の証言や撮影した動画などをきめ細かく分析することが必要で、国土交通省や岡山県に都合の良い結論を出すための調査委員会にしてはなりません。

前野詩朗岡山大学教授を委員長に7名の委員(うち4名が岡大教授)による「小田川堤防調査委員会」は、今後半年程度かけて、堤防決壊の原因究明と復旧工法の検討を行いますが、私もしっかりとフォローしてまいります。