厚生労働部会で「老後2000万円貯金問題」について、金融庁の企画市場局市場課長から説明を受けました。
厚生労働部会で「老後2000万円貯金問題」について、金融庁の企画市場局市場課長から説明を受けました。
「政府が審議会の報告書を受け取らなかった例はあるのか?」
と問うと、答えは「ありません」でした。
しかも、今回の報告書は、金融審議会の下部組織である「市場ワーキング・グループ」の報告書に過ぎず、金融審議会(親会)の了承を得ていません。これを大臣が「受け取らない」と言うのは全く意味がわかりません。
今後、金融審議会(親会)を開く予定もないとのこと。本当は開く予定だったのに先延ばししているのはみえみえです。
実は、同じく金融審議会の下部組織である「金融制度スタディ・グループ」でも「決済法制の制度整備に関する報告書」を出しており、そこにはフィンテック企業に対する規制強化も含まれていて、フィンテック業界では大きな問題になっています。
「では、この決済法制の報告書も、正式なものではないのですね?」
と問うと、答えに窮しておりました。
しかし、理論上はそういうことになります。そのくらい、今回の「報告書受け取らない」騒動はおかしいのです。
なぜ堂々と、「下部組織のWGが出した報告書なので、これから金融審議会(親会)で議論をします」と言えないのでしょうか?
報告書をなかったことにする、ましてや金融庁の幹部に国会で謝罪をさせるなど、まったくもって論外です。
我々野党も単なる批判にとどまらず、せっかく国民の皆さんの関心が高まっているこの機会に具体的な年金制度改革案を示し、参議院選挙で信を問うべきです。