香港の人権を守るため、日本版マグニツキー法の早期制定を
超党派の「対中政策に関する国会議員連盟(JPAC)」総会に出席しました。
議員立法で提出をめざす「特定人権侵害問題への対処に関する法律」(日本版「マグニツキー法」)について議論しました。
「マグニツキー法」とは、ロシア政府の横領疑惑を告発した後、脱税容疑で逮捕され獄死したロシア人弁護士セルゲイ・マグニツキー氏の事件をきっかけに米国で制定され、人権侵害の制裁対象となった者に対してビザ発給停止や資産凍結などを行うための法律。
最近では、サウジアラビア王室の批判を続けていたカショギ記者がトルコのサウジアラビア大使館で殺害された事件に関与した疑いで、サウジアラビアの外交官等が制裁対象に指定されている。
同様の法律は、イギリスやカナダ、バルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)等9ヵ国で成立し、EUやオーストラリア、スイスなどでも検討されている。
米国では、「マグニツキー法」をベースに「香港人権法」や「ウイグル人権法」が制定されており、香港やウイグル地区で行われている中国の人権侵害に対して制裁を行うための法律として期待される。
本日の議連総会で、法案骨子が了承され、今後、各党に持ち帰って検討することとなった。
本年1月に香港を訪れ、中国や香港政府による人権侵害の深刻な状況を直接見聞きしてきた者として、手をこまねいているわけにはいかない。党派を超えて国会議員と連携し、この法案の一日も早い成立をめざす。