【欧州出張報告その15(スペイン大使館)】

【欧州出張報告その15(スペイン大使館)】

スペイン大使公邸で水上大使からお話を伺いました。

水上大使は、外務省中南米局長の後、アルゼンチン大使、沖縄担当大使を経てスペイン大使に着任されています。

沖縄担当大使とは、沖縄に駐留する米軍に対して、日本政府を代表して交渉する役割を担い、橋本総理の時に新設されたそうです。

スペインは、人口・経済ともに、ヨーロッパではドイツ、イギリス、フランス、イタリアにつぐ5番目の大国であり、中南米を中心にスペイン語が公用語の国は20カ国、5億人の人口がいます。

人口は4700万人、面積は日本の1.3倍(フランスに次いでEU2位)。

国会は下院(350名、比例代表)と上院(265名、中選挙区制+州の任命)があり任期は4年です。

1931年ブルボン王朝が倒され、フランコ独裁政権となりますが、フランコの死後、王政が復活し、1978年に新憲法が制定され、立憲君主制国家となります。

2大政党制ですが、単独で過半数を制することは少なく、国王の仲介で少数政党と連立政権を組むこととなりますが、近年は多党化が進み、協議がまとまらず、現在は暫定政権となっています。このまま期限(9月23日)までに協議がまとまらなければ、再び上下院の選挙を行うこととなります(11月10日)。

スペインは1492年にカスティーリャ王国とアラゴン王国(カタルーニャ)が合併して建国されますが、その後も王国の合併(主に王家の婚姻による)を繰り返します。そのせいか、前国王の王妃はギリシャ出身であったり、現国王の王妃も離婚歴のあるニュースキャスター出身であるなど、日本とは異なるようです。