【1月21日】NHK日曜討論に出演しました

【能登半島地震の必要な支援は】

とにかく遅すぎます。
岸田総理が被災地に入ったのは1月14日。発災から2週間後です。世界中の災害を調べましたが、トップが現地に入るのは翌日か翌々日。遅くても4日後です。2週間後なんて例はありません。 6党の党首がわざわざ集まって、被災地入りの自粛を決めたと聞いていますが、全く意味が分かりません。大名行列みたいにぞろぞろ行くから、迷惑になるんじゃないですか。リーダーが現地に行かないでどうすんですか。

我が党の山本太郎代表は、4日後と10日後に2度、現地のNPOと一緒に被災地に入りました。そこで聞いた声で一番多かったのが
「先の希望が持てない」
ということなんです。いつまで避難すればいいのか。いつライフラインが復旧するのか。政府は何も示していません。

今、政府がやるべきは復興の展望やビジョンを示すこと。我々は被災地で直接聞いた声を「れいわビジョン」としてまとめて総理に提案しています。具体的には全国に2000隻以上あるフェリーを避難所にすること。あるいは20万台近くあるキャンピングカーを国が借り上げて仮設住宅にすること。 大阪万博、辺野古埋め立ては中止して、被災地にリソースを回すこと。国が責任を持って元の生活水準に戻すということを、被災地の皆さんに約束することです。

【政治資金問題は】

まず申し上げたいのは派閥を解散したところで、この問題は何一つ解決しないということです。この問題は、長年にわたって自民党が違法行為を行ってきたという問題です。法律を守らない人たちと法改正の議論はできません。泥棒に泥棒の処分を決めさせるなんて話になりませんから。85歳のおじいさんが生活に困ってておにぎり1個を万引きしただけで捕まってるんですよ。

一方で国会議員は3000万円以下の裏金を使い放題。税金は納めない。こんなの国民が納得するはずがありません。6億円もの裏金をキックバックした派閥の幹部は立件されない。派閥が国会議員に資金を渡すこと、派閥によるキックバックは政治資金法26条で禁止されています。これ、共同正犯も成立します。国会で法務省がそう答弁しています。なんで立件しないんですか。検察はもっとしっかりしてくださいよ。
裏金、何に使われたんですか?
脱税じゃないんですか?
疑惑は何一つ晴れていません。国会が開かれても捜査を続けるべきです。

そもそも派閥解消は35年前から自民党が決めてきたこと。こんな茶番を連日ニュースで流されて、震災の報道が後回しになっています。
災害関連死は発災一カ月後が勝負です。今が一番大事な時期なんです。
自民党には猛省していただきたい。

【政治資金規正法の見直しは】

この議論をすること自体が、自民党の違法行為を曖昧にしてしまっています。茶番の議論にならないかを危惧します。その上で申し上げますけど、政治資金規正法の見直しは必要だと思います。

ただ一方で政治にお金がかかるという、この現状も合わせて変える必要があります。選挙に立候補するためには「供託金」といって、いわば入場料が国政選挙の場合、600万円かかります。この他に、ポスター・チラシ・車・事務所、いろんな経費がかかります。こうした選挙にかかる費用を政党交付金ではまかなえません。自民党は160億円ももらっていますが、れいわ新選組は6億3000万円です。足りない部分は、皆さんのご寄附でやりくりしていますけども、やはり不十分です。

我が国と同じ議院内閣制のイギリスでは、政党助成金を少数政党に厚く分配する仕組みがあるんです。総額の半分を党で均等割りにして、残り半分を得票数に応じて割り振るという制度です。これに加えて、野党にだけ支給されるショートマネーという制度もあります。野党は官僚機構が使えませんから、その分の政策作りの資金を給付するという、与党と野党がフェアになる制度があるんです。だから政権交代もあり得るんです。こうした制度を日本も取り入れて、政治資金規正法の改正とセットで議論すべきです。

【第三者機関のような組織について】

こういった政治資金の監視は必要だし、やっぱり透明化ですよね。日本に足りないのは透明化ですので、しっかりやるべきだと思います。

【賃上げ・デフレ脱却は】

この問題で一番大事なことは、日本だけが30年間、経済が全く成長していない世界中でただ一つの国だということです。これは異常な事態であって、その責任は国会議員にある。まずそのことを認識すべきです。そして、その最大の原因は、景気が回復しそうになるたびに3回ブレーキを踏んできた消費税の増税です。

日本はGDPの6割が個人消費ですから、個人消費を増やさなければ景気は上向きません。 岸田総理は今こそ、派閥の解散なんてどうでもいいことを決断するのではなくて、消費税の減税、廃止。これを決断すべきです。

それともう一つは、国内強靭化です。
今回、亡くなった方の大半は圧死でした。国土交通省は、橋の6割、トンネルの5割が修繕必要なのにまだできてないと発表しています。南海トラフ地震が起こる確率は、30年以内に8割です。東日本大震災の10倍の被害が出ると試算が出ています。
ぜひ国債発行してやりましょう。積極財政で景気回復と国土強靭化、これをやるべきです。

【出演を終えて……】

今回は、過去最悪の番組進行でした。
そもそも「震災対策」の時間が短すぎるので、最後のテーマになる予定だった【通常国会にどう臨むか】で、原発廃止や大阪万博中止、防災省設置なども含めて震災対策を話そうと思っていたのに、このテーマが丸々割愛されました。かつ【賃上げ・デフレ脱却は】のテーマで、一番言いたかった
「国債発行額がGDPの2倍になった、一人1000万円を超えたなんて騒いでいるのは、財務省とマスコミと一部の国会議員だけ。このままでは政府の財政が破綻する前に、日本が破綻する」
と話そうとする前に、司会者に強引に遮られました。

いろいろ悔いが残る出演になってしまいましたが、更に精進して次はリベンジします。
応援してくださった皆さま、ありがとうございました。