厚労省の山本社会援護局長へ要請(総合支援資金等)
厚生労働省の山本社会援護局長を訪ね「総合支援資金の再貸付延長」と「自立支援金の要件緩和」を要請。山本局長は9月14日に内閣官房から異動したばかりだが、過去に社会援護課長等を歴任しており、制度の内容や私がこの件を何度も国会で質問していることはよく知っていた。
「総合支援資金の再貸付延長」について山本局長からは「社会福祉協議会が担う総合支援資金はあくまでも自立支援とセット。これ以上の貸付は自立支援が難しくなる。社協の仕事は単なる金貸しではなく、現場の社協職員も相当悩みながらやっているので、ご理解願いたい」とのコメント。
私からは「平時ならそうかもしれないが今は非常時。コロナ禍で今仕事が無いだけで仕事が戻れば返済できる人が多く、平時の自立支援とは切り離して考えるべきだ。せめてあと3ヵ月延長してほしい。本則が12ヵ月なのだからそこまでやらないのはおかしい」と申し上げた。
「自立支援金の要件緩和」について山本局長からは「各自治体から支給対象者にお知らせを送るようにしたため、8月9月の申請件数はかなり増えており、当初想定した20万人に近づいている。収入・資産要件の緩和はできないが、求職要件は何らかの緩和を検討している」とのコメント。
私からは「あの厳しい収入・資産要件で本当に20万人に支給されるのか?20万人への支給は国会で大臣が約束しており必ず実行すべきだ。自立支援金の3ヵ月以上の延長も検討すべきではないか?」と問うと、この点は山本局長から「検討したい」との前向きなコメントがあった。
私から財務省の宇波主計局次長を訪問し要請した件を伝えると、「宇波次長は何て言ってました?」としきりに聞きたがっていた。自立支援金の収入・資産要件は他省庁の補助金も同じ条件のため財務省がこだわっているようで、やはりこの件は財務省が鍵を握っていると改めて思った。
最後に山本局長は「困窮者対策は厚労省だけではどうしようもない」と本音も漏らした。今朝も住宅ローンを払えない人たちの特集が報道されていたが、支払猶予されていた税金や公共料金、携帯電話料金の支払いが一斉に来る。困窮者支援策はこれからが本番だ。政府や国会議員はそのことを肝に銘じるべきだ。