今国会70回の質疑で提案したこと
今国会、厚生労働委員会、法務委員会、科学技術・イノベーション特別委員会の3委員会に所属したほか、予算委員会、内閣委員会。総務委員会でも質問に立たせていただき、過去最高の70回の質疑を行った。
野党議員として最も活躍できる場が大臣と直接議論できる委員会質疑であり、声がかかれば必ず引き受けることにしている。
質疑はなるべく提案型で行うことをモットーにしている。今国会で提案した新型コロナウイルス対策の中でも「法改正の提案」をまとめた。
1 国民に対する義務の強化
①ロックダウン(外出禁止)
憲法22条が保障する「移動の自由」は、「公共の福祉のために必要な場合には合理的な限度において制約を受けることはあり得る」(内閣法制局長官答弁)と解されており、災害対策基本法、原子力災害特措法等では立入禁止等が規定されている。緊急事態宣言中における都道府県知事による外出制限を徹底するため、「要請」から「指示(罰則付き)」に改正する。(特措法45条1項の改正)
②マスク着用の義務化
福井県は調査の結果感染者の85%がマスクを着用せずに感染していたことから、マスク会食を徹底する独自の認証制度(福井モデル)を実施し感染抑止に成功している。また公共交通機関では乗客のマスク拒否により運行できず公共の福祉に反するケースが頻発している。このため緊急事態宣言中における都道府県知事によるマスク着用の「要請」及び「指示(罰則付き)」を新設する。(特措法の改正)
2 水際対策の強化
①検疫法により「感染したおそれのある者」に限定されている停留の要件を「海外からの入国者全員」に拡大する。(検疫法16条の改正)
②14日間の自宅待機要請中に実施する「メール確認」や「位置情報確認」に応じることを義務化(罰則あり)する。(検疫法16条の2の改正)
③国税庁が把握する「免税品の販売記録」に紐づく「パスポートの入国記録」を活用できるようにする。(個人情報保護法等の改正)
3 検査の拡大
PCR検査・頻回抗原検査をいつでもどこでも無料で受けられる体制を整備する。(特措法の改正)
(※)例えば広島県で実施している「従業員10名以上の全事業所でPCR無料検査」を全国に拡大する。(広島市・福山市の28万人を対象とした予算額は13億円。単純計算すると8000万人で3700億円になるが当然スケールメリットが働くため大幅に予算額は下がる)
4 医療ひっ迫の解消
①医療機関のコロナ患者受入れに関して都道府県知事からの「勧告(応じない場合は公表)」を「指示(従わない場合は罰則)」に引き上げる。(感染症法16条の2の改正)
②コロナ患者を受入れる医療機関に対して診療報酬や補助金、交付金で減収分を補填する。
5 経済を回す
①検査陰性やワクチン接種を証明する「デジタル健康証明書(仮称)」を発行し、スマートフォンに搭載する。
②緊急事態宣言中であっても、店側には徹底した感染防止対策を、客側にはマスク会食を義務づけた上で、「デジタル健康証明書(仮称)」を持参した者には、時間無制限での飲食(酒類も含む)を認める。(特措法「基本的対処方針」)
③緊急事態宣言中であっても、「デジタル健康証明書(仮称)」を持参した者には、県境を越えた移動(旅行)を認める。(特措法「基本的対処方針」)