PCRモニタリング検査・頻回抗原検査を大幅に増やすべき

なぜPCRモニタリング検査は進まないのか?

緊急事態宣言解除時の首相会見で高らかに掲げた「5つの柱」の一つ「PCRモニタリング検査1日1万件」だが、3週間経っても「1日1千件以下」にとどまっている。

その理由を聞くと内閣官房コロナ室からは「ホームページ等で希望者を募集しているが、無料なのに希望者が少ない」「強制はできない」との答え。しかし政府として1日1万件の目標(ましてや「5つの柱」の一つ)を立てている以上、ホームページで希望者を募集では心もとない。

躊躇する国民に対して「お願いする」「インセンティブを与える」などで「検査を受けてもらう」という姿勢が必要だ。確かに強制はできないが、例えば「時短要請協力金を支給する条件の一つに従業員の検査を加える」こともできるはずだ。

 

週2回の抗原検査を行うべき

国民民主党が提案している「頻回抗原検査(100円程度で購入できる簡易キッドによって定期的に行う検査)」についても、厚労省からは「ウイルス量が少ない場合には陰性となる場合があるため、無症状者への検査として使用することには十分な注意が必要」などという後ろ向きの答弁が返ってくる。

検査精度が低いことは百も承知だが、検査数を飛躍的に増やすことで、クラスターの発生源を早期に発見することが可能となり、諸外国では実績をあげている。

ドイツ・チュービンゲン市では3月16日から市民に無料で検査を行い、陰性者に「1日券」を発行し、市内での買い物や飲食店の食事を認める制度を始めており、「週2回の検査は当たり前」という状況になっている。

 

尾身分科会長からも要請

4月7日の厚労委員会では、私の質問に対して尾身分科会会長も「高齢者施設などのリスクの高いところへの検査は非常に重要なので、1日最低1万件は国がチームを組んで集中的に全力を挙げてやってもらいたい」と答弁しており、政府はできない言い訳を並べるのではなく、「やれることをすべてやる」覚悟で取り組んでもらいたい。