政府ヒアリング その24「陸閘について」(国土交通省)

政府ヒアリング その24「陸閘について」(国土交通省)

今回の豪雨災害で、倉敷市真備町を流れる小田川の支流「末政川」が決壊した原因の一つに、有井橋の陸閘(りくこう)が閉鎖されなかった問題があります。

この点について、国土交通省の見解を伺いました。

陸閘については、いろいろな種類があり、運用・管理も河川管理者だったり、道路管理者だったり、その地域毎に異なるため、国土交通省としては数すら把握していないとのことでした。

有井橋の陸閘については、道路管理者である倉敷市が運用・管理することになっていて、鋼板ではなく、土のうを積んで塞ぐことになっていたそうです。今回も倉敷市の委託業者が土のうを運んだそうですが、既に有井橋から相当の水が溢れており、土のうで塞ぐことをあきらめたそうです。

「陸閘を閉めなかったことにより水害が発生したという裁判例があるか」尋ねました、「ない」との答えでした。

国土交通省の見解は、

「有井橋のように、陸閘を閉めなければならないような、堤防よりも道路が低い状況は望ましくないが、歴史的経緯でそうなっており仕方がない」

というものでした。

しかし、「仕方がない」で済ませていいのでしょうか?

「ただちに全国の陸閘を点検し、同じようなことが起らないようにすべきだ。せめて陸閘を所管する省として数くらい把握すべきだ。」

と強く申し上げました。

この点は今後も厳しく問い質してゆきたいと思います。