倉敷市(真備町)に次いで被害が大きかった総社市から、国・県に対する要望をお聞きするため、市役所を訪ねました。

倉敷市(真備町)に次いで被害が大きかった総社市から、国・県に対する要望をお聞きするため、市役所を訪ねました。

あいにく片岡市長は不在でしたが、田中副市長(総務省から出向中)と林建設部長、中田産業部長にお会いし、お話を伺いました。

会議中だったのですが、「国会議員に聞いてほしかった。高井さんのお越しをお待ちしていました」と歓迎されました。

まず一つ目はやはり「財源問題」です。国は二言目には「特別交付税を加算します」「基準財政需要額に算定します」などといいますが、これだけ広範囲で被害が出ている状況で、「本当に実行されるのかはなはだ疑問」と総務省から出向中の田中副市長ですらそう言います。一日も早く補正予算を編成して、自治体に安心して復旧・復興に取り組んでもらわなければなりません。

二つ目は「高梁川改修問題」です。岡山県は、高梁川の県管理部分の築堤・河床掘削工事(5年間で40億円)を補正予算で決めましたが、国が管理する部分の計画が全く白紙です。国は予備費で、小田川との合流地点のみ樹木伐採と河床掘削を行っていますが、より人口が密集している高梁川上流部分もやってほしいとの要望です。これも補正予算を編成しなければできません。国土交通省は「樹木伐採の効果がより大きいのは、流れの緩い小田川よりも、流れの早い高梁川」と説明してきました。それなのに、小田川だけを伐採するのは矛盾しています。これについては、来週、総社市から国土交通省に要望書を出すそうですが、私からも強く要請したいと思います。

三つ目は「公営住宅入居者が仮設住宅に入れない問題」です。現行法では、公営住宅入居者は公営住宅にしか入れないのです。しかし、総社市の公営住宅は全て近接する倉敷市真備町の被災者が既に入居済です。このままでは公営住宅入居者の費用は全て総社市が負担しなければならず、年間約5000万円の費用が新たに発生するそうです。

四つ目は「ダム放流問題」です。特に中国電力が管理する新成羽川ダムに対しては、「利水ダムのため洪水調整はしないのは仕方がないとしても、まだ降り始めの時期に放流しておけば貯水率が下がり、緊急放流を遅らせることができるはず。事前に放流すれば発電量が下がるので嫌なのはわかるが、こういう非常時には協力して欲しい」と言われました。私から、河川法44条、52条で国から指示を出せる旨を説明すると、「ぜひ国は指示を出してほしい」と言われました。

精力的に災害対応に当たり、市民からも高い評価を得ている総社市だからこそ、国や県に対する不満は溜まっているようです。一つずつ解決に向けて努力をしてゆきます。