「加計学園の獣医学部新設」に関する昨年4月の私の国会での質問について

「加計学園の獣医学部新設」に関する昨年4月の私の国会(地方創生特別委員会)での質問に関して、誤解を招きかねない報道がされているので、事情を説明いたします。

私が「獣医師を増やすべき」と思うようになったきっかけは、東日本大震災でした。震災直後に福島県南相馬市へ行き、牛や豚が放置されたままの現状を目の当たりにして、獣医師不足を痛感しました。その後、鳥インフルエンザの問題や地域猫活動などに関わるうちに、その思いはますます強くなりました。

そのような折、地元の岡山理科大学を経営する加計学園が獣医学部の新設を希望していることを知りました。獣医学部のある大学は全国に16校ありますが、西日本には5校のみで、四国にはゼロであることを知りました。四国4県の知事からも「県庁で獣医師を採用できず困っている。獣医学部を四国に新設して欲しい」との要望が出ていることを知り、獣医師の偏在を解消する観点からも、四国における獣医学部新設は必要だと思いました。

当時私は政権与党の一員であり、岡山県や愛媛県選出の民主党国会議員とともに文部科学省に対して要望してまいりましたが、一向に実現しませんでした。

今回問題となっているのは、「安倍総理の私的な関係に基づく意向によって、教育行政が歪められたのではないか?」という点であり、民進党が追及しているのもその点であると認識しています。「獣医学部新設の必要性」と「不透明な特区認定プロセスの問題」は全く別問題であると考えます。

我が国にとって本当に必要なものであれば、どの政権下であっても実現されるべきであり、その決定プロセスが公平公正に進められていたのか否かは、はっきり検証されるべきです。

政府においては、詳細な調査を行ったうえで、明解な説明を求めます。