研修プログラムの作成と被災地視察の案内役を務めました。
最初に訪れたのは総社市役所。休日にも関わらず、片岡聡一市長はじめ市幹部と、片岡市長の計らいで、市役所入庁1年目の職員さんが出迎えてくれました。
7月6日夜から7日朝にかけての市役所の様子は鬼気迫るものがありました。6日23時半に起きたアルミ工場の爆発音を聞いた市長は、ついに高梁川が決壊したかと思い、その瞬間1000人を超える犠牲者を覚悟したそうです。
「一か八かの賭けだった」と述懐されましたが、夜中に大雨が降っていたにも関わらず、市役所の会議室に全町内会長を集め、
「とにかく避難してくれ。特に障がい者や高齢者を連れて逃げてくれ。」
とお願いしたそうです。
国に対する要望として2点話をされました。
① 内閣府の基準では、アルミ工場の爆発で屋根が吹き飛んでも「半壊」扱いにしかならない。農水省は爆発で壊れた農機具でも9割補助してくれる。省庁によって基準が異なるのはおかしい。アルミ工場の爆発も洪水による天災であり、災害支援金の対象にしてほしい。
② 高梁川上流には11のダムがあるが、そのうち68%が中国電力のダム。新成羽川ダム(中国電力)では、7月6日昼は毎秒200トンしか放流していないのに、午後4時に10倍の2000トン、午後11時には約20倍の3748トンを放流した。有事の際の放流は、流域の市町村長の意見も聞いてほしい。ダムを管理する岡山県と中国電力はお互い連絡も取りあっていない。各ダムは連携して放流を行って欲しい
私からは、
「河川法52条に基づき、河川管理者(国土交通省)は民間企業に対してでも災害の恐れがあるときは放流を指示できるのに、法律ができてから今まで指示を出したことがない。豪雨の際にダムを管理する国・県・民間が連携するのは当たり前で、その旗振り役は国土交通省だ。しっかり役割を果たしてもらうよう国会で取り上げたい。」
と申し上げました。
以前から問題視していた課題ですが、被災地の市長からこれだけ強い要請を受けたので、必ず臨時国会で取り上げたいと思います。