岡山県が全国に先駆けて取組んでいる「学童保育に通う発達障害児のケアに作業療法士の知識や経験を活かそう」というモデル事業の視察へ行って来ました
岡山県学童保育連絡協議会の糸山智栄会長にお誘い頂き、岡山県が全国に先駆けて取組んでいる「学童保育に通う発達障害児のケアに作業療法士の知識や経験を活かそう」というモデル事業の視察へ行って来ました。
県内で学童保育に通う児童は約1万7千名ですが、このうち2割近くの児童に発達障害の可能性があり、1クラス40名と小学校よりも多くの児童を抱え、違う学年が混在している学童保育の現場では、指導員の負担はかなり大きいそうです。実際に作業療法士が行ったアドバイスは個別具体的で、専門的知識のない指導員たちには「目から鱗」だったようです。
ただ、全ての学童保育の現場に作業療法士を配置するためには、子どもの発達障害に詳しい作業療法士の数が圧倒的に足りないため、まずは人材育成が必要です。人材を育成するためには「雇用の場」が必要であり、厚生労働省と文部科学省は連携して、学童保育と学校の現場に作業療法士の配置を進めるべきです(諸外国はそうしています)。まずは岡山で成功モデルを作って、全国へ普及展開させるべきです。
また、指導員の処遇改善も大きな課題です。放課後だけの1日6時間労働では月額13万円にしかならず、この仕事だけでは生活していけません。厚生労働省はようやく処遇改善の制度を創ったそうですが、その制度が複雑すぎて十分に活用されていないそうです。これは、さっそく国会で取り上げ、より簡素で使いやすい制度に改善を求めます。
この他、ITを活用した指導員のためのマニュアルを作るべきとの提案も頂きました。「ITの専門家として何とかしてくれ」とのありがたいお言葉を頂いたので、ぜひ実現に向けて取り組みたいと思います。
大変有意義な視察でしたが、勉強するだけでは意味がありません。必ず実現につながるように、来月から始まる臨時国会でしっかり取組んでまいります。