昨日岡山地裁で行われた憲法53条違憲訴訟が朝日新聞(全国版)で取り上げられました。

ただ、誤解を招きかねないのが、「議員が質問する機会を失い…精神的に多大な苦痛を受ける」「110万円の慰謝料を求めている」のあたりの記事です。

事務所には、「そんなに苦痛か?」「110万円が欲しいのか?」といったお叱りのお電話がかかってきます。

日本の司法制度は付随的違憲審査制といって、「具体的事件を解決するのに必要な限度」でしか違憲審査権が認められていないため、憲法違反そのものを問う裁判はできないのです。なので、精神的苦痛とか慰謝料を請求する以外に訴訟ができないのです。

ドイツやイタリア、オーストリアのように憲法裁判所ができれば、違憲そのものを争うことができるため、憲法裁判所を設置すべき、というのが私の意見です。