【マレーシア視察報告(その4)アミール・リー財務副大臣】

【マレーシア視察報告(その4)アミール・リー財務副大臣】

※昨年9月に消費税を廃止したマレーシアへ超党派議員団で視察(マレーシア大使館によれば国会議員の視察団は初めてとのこと)

昨年5月の総選挙は、まさか勝てるとは思わなかった。奇跡だ。

勝因は「GST(消費税)廃止」と「スキャンダル」。国民は変化を求めた。

GST廃止は大変な困難を伴う仕事。財務省はよく頑張ってくれた。

GST廃止に対する産業界からの反対はないが、国会では前与党(現野党)からは厳しく攻めされた。彼らは「GSTは安定財源のため、税率の引下げ(6%→3%)が望ましい」と主張している。

SST(売上・サービス税)はシンプルな税だ。ビジネスコストを下げ、消費者の可処分所得を上げることができる。物価上昇を防ぐためにもなる。

GSTは複雑な税制で、事業者が手続きの不備により「還付できない分」を小売価格に転嫁してきた。SSTはシンプルで還付手続きがない。

SSTは課税対象が限定されている。課税対象はGSTが全物品の60%(11000品目)なのに対し、SSTは35%(5500品目)。GSTが全サービスの65%なのに対し、SSTは43%。免税対象はGSTが550品目に対して、SSTは5500品目で10倍多い。SSTは小さなレストランでは課税されない。

GST廃止は国民生活を安定させるためにやった。新たに収入源を探す前に、脱税対策で税収を確保する方針。

租税改革委員会を立ち上げ、「所得の自己申告プログラム」をスタートさせた。申告していない収入が発覚すれば、ペナルティが課されるシステム(3倍の納税)。たばこ、アルコールの密輸対策でも増収を確保。

GST廃止により一時的な税収減はあるが、国民の生活を安定させることにより、所得が増え、所得税も増える。

所得税や法人税の増税は考えていない。