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イタリア視察(その2)アプロッゾ州「市民保護局」

2018年12月22日たたかい日記

イタリア視察(その2)アプロッゾ州「市民保護局」

イタリアの災害対策は、国(政府)の「市民保護省」と、州(20)・県(100)・市(8000)にそれぞれある「市民保護局」が担っています。

イタリアには20の州がありますが、ローマから車で2時間ほどのラクイラ市(アプロッゾ州の州都・人口6.9万人)にあるアプロッゾ州「市民保護局」を訪問し、防災担当の州議会議員から話を伺いました。

アプロッゾ州「市民保護局」は、州知事の指揮の下、防災担当の州議会議員が実務のトップを務め、その下にオペレーション部長と監視部長がいて、約100名の職員(公務員)が働いています。

この他、アプロッゾ州には7000名の災害ボランティアがおり、そのうち600名は調理や電気工事等の専門分野に精通した職能ボランティアです。

災害発生時には、4時間以内に災害支援隊が出発することになっており、2016年のイタリア中部地震の際にも、約100名(職員とボランティアが約半数ずつ)が発災から4時間で出発したそうです。

なお、今年2月、イタリアの災害関連の法律が一本に束ねられ、新たに国民の義務として、「災害を通報する義務」、「避難場所を把握しておく義務」、「避難訓練に参加する義務」、「災害支援に参加する義務」等が定められたそうです。

国の「市民保護省」と州・県・市の「市民保護局」は必ずしも上下関係ではなく、「市民保護局」の職員は地方公務員で、「市民保護省」から出向者(天下り)が来るということもないそうです。州の「市民保護局」は、国の「市民保護省」や被災自治体の許可を得ることなく、被災地支援(被災者救助や避難所運営等)を行うことができます(法律上の義務)。

ただ、日ごろから両者の連携は十分図られており、更にボランティア団体との連携も緊密に行っています。「市民保護省」「市民保護局」の存在により、国・州・県・市がボランティアを含めて同じ指揮系統のもとに動けることがイタリアと日本の災害対応の最大の違いではないでしょうか。

※日本の国会議員が視察に来ると言うので、地元のテレビ局が取材に来ており、私もインタビューを受けました。

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